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フリーランスが参考にしたい年金の知識!老後資金対策についても紹介

フリーランスの年金について詳しい知識がなく、不安を抱いている方はいませんか。この記事では年金の基礎知識はもちろん、年金を補うさまざまな制度について詳しく紹介しています。フリーランスとして老後資金の対策ができるよう、この記事をぜひ参考にしてください。

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目次

「フリーランスになったら年金はどうなるのだろう?」
「老後の生活は年金だけで大丈夫?」


これからフリーランスになろうと考えている方や、すでにフリーランスとして働いている方は、年金や老後の生活に対して、さまざまな疑問や不安をもっていることでしょう。


この記事では、年金に関する基礎知識や、さらに詳しい年金制度の内容や老後の生活資金対策などを説明しています。


この記事を読めば、国民年金の基礎知識だけでなく、老後の生活資金を補う国民年金基金や最近よく耳にするiDeCoとはどのようなものかなど、将来に向けて大切な知識を得ることができます。


高齢化社会で生活していくために欠かせない年金の知識を身につけ、安心してフリーランスとして働いていける資金計画を立てられるようになりましょう。

フリーランスは会社員よりもらえる年金が少ない?

フリーランスは、会社員に比べて受け取れる年金が少なくなります。


フリーランスが受け取れる老齢基礎年金は、満額の場合、令和3年度時点で月額約6.5万円です。


会社員だと、40年間厚生年金に加入し、その期間の賞与含む平均月収が約43.9万円の場合、そこにプラスして約9.0万円の老齢厚生年金が支給されるため、年金の受け取り額は合計約15.5万円になります。


自分の年金について詳しく知りたい方は、日本年金機構の「ねんきんネット」でこれまでの年金記録や将来受け取れる年金の見込み額が確認できるため、ぜひ登録してみてください。

70歳まで繰り下げ受給をした場合の年金の目安

老齢基礎年金を65歳で受け取らずに、繰下げ受給をした場合の加算額は、老齢基礎年金の額(振替加算額を除く)に下記の増額率を乗じることにより計算します。


増額率=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数


70歳まで繰下げて年金受給した場合の増額率は最大で42%となります。


出典:年金の繰下げ受給|厚生労働省
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html

フリーランスが参考にしたい年金の知識

フリーランスと会社員の年金には、どんな違いがあるのでしょうか。


日本の年金は、フリーランスより会社員のほうが、納める金額も受け取れる金額も多いです。その理由は、公的年金の構造にあります。


一般的な年金の構造を説明するとともに、老後資金を増やすにはどうすれば良いのかを紹介します。

年金は二階建て構造

公的年金は、国民年金と厚生年金の二階建て構造になっています。


一階部分にあたる国民年金は基礎年金とも呼ばれ、日本に住んでいる20歳から60歳未満の人すべてが加入するため、自営業者、会社員、専業主婦・主夫など、どんな人でも受け取れます。保険料は定額で、16,610円(2021年時点)です。


二階部分にあたる厚生年金は、会社などに勤めている人が加入する年金です。会社員は国民年金と厚生年金の両方を受け取れます。


出典:日本の公的年金は「2階建て」|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/structure/structure03.html

厚生年金は会社員が加入

会社員は厚生年金に加入し、月給の18.3%にあたる納付額を会社と半分ずつ負担しています。給料が多いほど納付額も多くなりますが、その分受け取れる金額も多くなる仕組みです。


会社員の給料から引かれる金額には国民年金の分も含まれるため、会社員は年金の受け取りが始まると、国民年金と厚生年金の両方を受け取れることになります。


出典:日本の年金は「2階建て」|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/structure/structure03.html

国民年金の加入は義務

国民年金には、日本に住んでいる20歳から60歳未満のすべての人が加入しなければなりません。


払い方は、金融機関・コンビニエンスストアの窓口で納付、口座振替(自動引き落とし)、クレジットカード納付、電子納付(ペイジー)などから自由に選べます。


国民年金の加入は義務であるため、滞納した場合は延滞金や財産の差し押さえなどの措置がとられます。会社を辞めた際、厚生年金から国民年金への切り替えはしっかり行いましょう。


出典:日本の年金は「2階建て」|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/structure/structure03.html

会社員の配偶者は自己負担無料

会社員や公務員に扶養されている人は、国民年金の第3号被保険者となります。第3号被保険者の保険料は、配偶者が加入する年金制度が負担するため、保険料の支払いは必要ありません。


フリーランスの配偶者は保険料を納付しなければならず、たとえばフリーランスと専業主婦の2人世帯の場合、2人分の国民年金保険料を納付することになります。


出典:会社員などの配偶者に扶養されている方、扶養されていた方(主婦・主夫)へ知っておきたい「年金」の手続|内閣府大臣官房政府広報室
参照:https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201309/5.html

国民年金は社会保険料控除が適用される

年末調整や確定申告の際、一年間に支払った国民年金保険料の納付額を証明する書類である控除証明書や、領収書を申告書に添付すれば、社会保険料の控除をうけられます。


社会保険料の控除とは、国民年金や国民健康保険料を納めた時にその分の金額が所得から除外されることを言います。所得税や住民税を抑えられるため、フリーランスならぜひ持っておきたい知識です。


出典:控除証明書とは何ですか。|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/faq/kokunen/seido/kojoshomei/20141031-03.html

国民年金の免除は避ける

会社を退職した際や、収入が少なく国民年金保険料を納めることが困難な場合は、保険料の免除制度や納付猶予の制度が使えます。


しかし、保険料が免除された期間分、全額納付した場合より年金支給額が減ってしまいます。全額免除の場合、年金の受け取り額は通常の2分の1です。また、もしもの時の障害基礎年金や遺族基礎年金が受けられない場合があります。


免除から10年以内であれば、あとから追納して年金の受給額を満額に近づけられるため、すでに免除されてしまった場合は確認をおすすめします。


出典:国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150428.html

国民年金の支給額は減少傾向にある

国民年金の満額支給額は、少しずつですが年々減少してきています。平成20年度は792,100円(月額66,008円)令和3年度は780,900円(月額65,075円)となっています。


出典:老齢基礎年金の金額(満額)を教えてほしい(過去の金額も教えてほしい)。|小田原市
参照:https://www.city.odawara.kanagawa.jp/faq/p29117.html

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老後にかかる生活費の目安

2019年に金融庁から公表された「高齢社会における資産形成・管理」により、老後は2,000万円必要だと報道されました。


では、実際にどのくらいの金額が老後に必要になるのでしょうか。夫婦2人世帯が日常生活に必要とする最低費用は一か月平均で22.1万円と言われています。


これはあくまで最低費用であって、ある程度、老後のゆとりがある生活を送るためには、最低生活費以外に平均14.0万円が必要となっています。つまり、日常の最低生活費とゆとりのある生活を送るための費用を合わせた金額は、平均36.1万円です。


出典:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書|金融庁
参照:https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf


出典:家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)結果の概要|総務省統計局
参照:https://www.stat.go.jp/data/kakei/2019np/gaikyo/pdf/gk00.pdf


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フリーランスがやるべき老後資金の対策

ここまで、フリーランスは受け取れる年金が少ないという話をしてきました。フリーランスが老後資金を確保するにはどうすれば良いのでしょうか。


実は日本には国民年金、厚生年金以外にも、任意で加入できる年金制度が存在します。また、小規模企業の経営者などに向けた共済制度もあります。


ここからは、このような制度について紹介します。参考にしてみてください。

国民年金基金に加入する

国民年金基金とは、第一号被保険者が任意で加入できる年金制度です。国民年金基金に加入することで、自営業やフリーランスの人も年金の二階部分を確保できます。


掛金の額は加入時の年齢や性別によって変わりますが、1~2万円の少額から加入でき、加入後も月額68,000円まで一口単位での増減が可能です。掛金は全額が所得控除の対象になるため、所得税や住民税の軽減につながります。


国民年金基金は、掛けた金額にかかわらず一生受け取れる年金のため、長い老後も安心です。


出典:国民年金基金制度とは?|制度について知る|国民年金基金連合会
参照:https://www.npfa.or.jp/system/about.html

付加年金を上乗せする

付加年金とは、国民年金に追加で月額400円の付加保険料を支払うことで、国民年金の受け取り額を増やす制度のことです。20歳から40歳まで付加年金を納めていた場合、年額96,000円が基礎年金に上乗せされます。


なお、国民年金基金に加入している場合は、付加年金を納めることはできないため注意が必要です。


出典:付加保険料の納付のご案内|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/20150331-03.html

iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する

iDeCo(イデコ)とは、自分で積み立てた掛金を自分で運用し、60歳以降に受け取る私的年金のことです。


一般の定期預金や投資信託と違い掛金が所得控除される、運用益が非課税で再投資される、受給時にも所得控除が受けられるなどのメリットがあります。


自分で運用するため、運用実績が良ければ受け取れる額も増えますが、運用実績が悪ければ、掛けた金額より減ってしまうこともあり、注意が必要です。

小規模企業共済に加入する

小規模企業共済とは、フリーランスなど小規模企業の経営者が加入できる退職金制度です。


掛金は1,000円~70,000円まで自由に設定でき、加入後に増減もできます。掛金の全額が所得控除されるため、節税にもなります。共済金は退職・廃業時に受け取りが可能で、一括受け取りでも分割受け取りでも所得控除の対象です。


出典:小規模企業共済|小規模企業共済(中小機構)
参照:https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/

経営セーフティ共済に加入する

経営セーフティ共済とは、取引先が倒産した際やその他事業資金が必要になった時などに、共済金の借り入れが受けられる制度です。


この制度は、老後というより不測の事態へ備えて加入するものです。もしものために加入しておくことをおすすめします。

フリーランスの老後資金対策で意識したいこと

いろいろな制度があります。ここでは把握しやすいように、控除や節税の観点から整理してみましょう。


・国民年金基金 掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税の軽減につながります。


・iDeCo 掛金は全額所得控除となり、運用益が非課税で再投資されます。また、受給時にも所得控除が受けられ、一定額までは非課税で受け取れるため節税効果が得られます。


・小規模企業共済 掛金は全額所得控除となり、共済金は退職・廃業時に受け取りが可能で、一括受け取りでも分割受け取りでも所得控除の対象です。


国民年金基金はiDeCoとの合計額で月6万8,000円まで加入でき、小規模企業共済はiDeCoと国民年金基金とは別に、月の掛金が7万円まで全額所得控除できることを把握しておきましょう。


所得に応じて住民税や健康保険料も大きく変わってくるため、所得控除の効果も考慮した上で運用を考えることが大切です。


出典:国民年金基金制度とは?|制度について知る|国民年金基金連合会
参照:https://www.npfa.or.jp/system/about.html


出典:小規模企業共済|小規模企業共済(中小機構)
参照:https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/


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フリーランスエンジニアは年金関連の老後対策を万全にしよう

何も対策をしなければフリーランスが受け取れる年金は少ないままですが、このように老後資金を確保する方法はたくさんあります。また、これらの手続きをすれば、税金面でのメリットもあります。


現在フリーランスの方や、これからフリーランスになる方も、安心して老後を迎えられるよう、年金関連の対策を万全にしておきましょう。


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この記事の監修

miraie miraie

株式会社Miraie

2007年設立のシステム開発会社。首都圏を中心にWeb・IT関連事業、コンサルティングサービス、人材派遣サービスなどを展開。 SES事業や受託開発などを中心にノウハウを蓄積しながら、関連事業へとビジネスの裾野を広げています。

監修者インフォメーション

所在地
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-12-2 クロスオフィス渋谷6階(本社)
設立
2007年7月(3月決算)
従業員数
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