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フリーランスが老後に必要な貯金額についてご存じでしょうか。この記事では、フリーランスの方の悩みの種1つである老後に必要な貯金額や年金の活用方法、資金を増やす方法を解説していきます。フリーランスが老後に必要な貯金額について興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
「フリーランスの老後に必要な貯金額は?」
「フリーランスと会社員が受け取れる年金の差ってどれくらいあるの?」
「フリーランスが老後にもらえる国民年金の受給額が知りたい」
フリーランスとして活躍されている方や、これからフリーランスを目指す方の中には、老後の資金プランについて不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーランスの方が老後に必要な貯金額や、フリーランスの方が老後にもらえる国民年金の受給額などについて解説していきます。
老後に必要な貯金額や老後にもらえる国民年金の受給額などを理解できるため、老後の資金プランを立てやすくなるでしょう。
老後の資金プランについて不安を抱いている方は、この記事を参考に老後のことをしっかりと考えましょう。
令和元年に、金融庁ワーキング・グループの報告書によって、年金収入だけの夫婦世帯が30年で2000万円赤字になる「2000万円問題」が大きな話題となりました。
生活レベルや貯金・資産額などは各家庭で差があるため、一概にどの世帯も2000万円の貯金が必要とは言えません。
しかし、フリーランスの場合は厚生年金に加入していないため、年金受給額が少ない傾向にあるうえ、退職金もありません。
そのため、会社員と比べると、より多くの老後資金を用意しておく必要があると言えるでしょう。
出典:金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」|金融庁
参照:https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf
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日本年金機構によると、令和4年度にフリーランスが受け取ることができる国民年金(老齢基礎年金(満額))は月額64,800円ほどになります。一方で、会社員の場合の厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月額219,500円ほどになります。
出典:令和4年4月分からの年金額等について|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2022/202204/040103.html
一般的な会社員や公務員が加入する厚生年金は、基礎年金部分に加えて厚生年金部分の二階建て構造になっています。一方、フリーランスが加入する国民年金は基礎年金部分の一階のみです。
また、厚生年金の保険料は加入者と雇用主で折半しますが、国民年金は加入者が全額負担します。
フリーランスが加入する国民年金の詳細について見ていきましょう。
出典:た行 第2号被保険者|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/yougo/tagyo/dai2hihokensha.html
出典:国民年金に加入するための手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-04.html
加入対象者は、日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人です。ただし、厚生年金に加入している人を除きます。
国民年金の加入者は「第1号被保険者」となります。また、厚生年金保険に加入している配偶者に扶養される場合は、「第3号被保険者」となります。
出典:20歳到達時の国民年金の手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/hatachi-tetsuduki.html
日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、厚生年金加入者以外、すべて国民年金の第1号被保険者または第3号被保険者になります。
会社員の人が退職してフリーランスとなった場合は、国民年金に加入します。ただし、第1号被保険者と第3号被保険者とでは手続きが異なります。
ケースごとに手続きの方法を見ていきましょう。
出典:国民年金に加入するための手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140710-04.html
会社を退職してフリーランスとなり、厚生年金から国民年金に切り替える場合、第1号被保険者の加入手続きは、住所地の市区役所または町村役場の窓口で行います。
また、会社を辞めて会社員の配偶者に扶養され第3号被保険者になる場合は、配偶者の勤務している事業所を通じて手続きを行いましょう。
出典:転職・退職したときの手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20121003.html
会社員が退職してフリーランスとなる場合、本人だけでなく扶養している配偶者の手続きも行う必要があります。この場合、扶養されている配偶者は第3号被保険者から第1号被保険者に切り替わることになります。
そのため、本人および配偶者が第1号被保険者への加入手続きを、市区役所または町村役場の窓口で行いましょう。
出典:配偶者が転職・退職したときの手続き|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20120712.html
前述したとおり、個人事業主であるフリーランスは、国民年金に加入します。国民年金の受給額、つまり老後にもらえる国民年金の金額は、保険料を支払った期間によって異なります。
では、受給を開始する年齢ごとに受給額を見ていきましょう。なお、第1号被保険者の保険料は令和3年度時点で、月額16,610円です。
出典:国民年金保険料|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/20150313-02.html
国民年金は、受給資格期間(保険料納付済期間と免除期間の合算)が10年以上ある場合に、65歳から受給することが可能です。
また、20歳から60歳までの40年間保険料を納めた方は、満額の基礎年金を受け取ることができます。国民年金を満額受給できる場合、受給金額は月額65,075円です(令和3年度)。
出典:老齢年金|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20150401-01.html
出典:令和3年4月分からの年金額等について|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2021/202104/202104nenkingaku.html
老齢年金の受給は、65歳で開始せずに受給開始日を66歳から70歳まで繰下げる、繰下げ受給を請求することが可能です。受給開始日が遅いほど受給金額が上がり、最大で42%増額されます。
国民年金の繰下げ受給の増額率は、「(65歳に達した月から繰下げ月の前月までの月数)×0.007」という計算式で算出できます。
出典:老齢基礎年金の繰下げ受給|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-06.html
フリーランスが老後に受け取ることができる公的年金は、基本的には国民年金(老齢基礎年金)になります。また、フリーランスになる前に会社員としての勤務経験があり、厚生年金に加入していた場合は老齢厚生年金も受け取ることができます。
しかし、長寿化のリスクと老後の資金プランを考えると、国民年金のみでは不安を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのため、フリーランスの場合は会社員よりも老後の生活費がどのくらいかかるのかなど、老後の資金プランを計画的にする必要があります。
出典:令和4年4月分からの年金額等について|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2022/202204/040103.html
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フリーランスの方は、会社員より収入の安定性が低いと言えるでしょう。また、国民年金のみの公的年金だけでは老後資金が不足する可能性が高いと考えられます。
そのため、より綿密な老後の資金計画が重要です。ここからは、フリーランスの方が、貯金以外で老後資金を増やす方法を紹介します。
付加年金とは、第1号被保険者が定額料に加えて毎月400円を納付することで、将来もらえる国民年金額に上乗せして受給できる、公的年金です。付加年金は住んでいる市区町村役場で申込ができます。
付加年金の受給額は、「200円×付加年金保険料を納付した合計月」です。たとえば、20歳から60歳まで付加年金保険料を納付した場合、96,000円(月額8,000円)が、国民年金受給額に加算されます。
なお、付加年金は国民年金基金と併用できません。
出典:付加年金|日本年金機構
参照:https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140625.html
国民年金基金とは、第1号被保険者が将来の年金受給額を増やすために加入する、公的な年金制度です。厚生年金に加入している人との年金受給差を解消するために、創設されました。
国民年金基金の加入は、全国国民年金基金本部または各支部に申請をします。加入条件は国民年金保険料の支払いを滞納していないことなどです。
掛金額は、性別や加入時の年齢、給付の型などで決まります。掛金が全額控除になるため、節税対策になるでしょう。ただし、一度加入すると任意解約はできないこと、物価上昇などに対応する仕組みがないことが、デメリットになります。
出典:国民年金基金制度とは? | 制度について知る|国民年金基金連合会
参照:https://www.npfa.or.jp/system/about.html
小規模企業共済は、小規模企業の経営者や個人事業主が、廃業時のために積み立てる、退職金のような制度です。
毎月1,000円〜70,000円まで積立ができ、廃業した際に積立額を受け取ることができます。掛金が全額所得控除になるため、節税効果がある点がメリットとしてあげられるでしょう。
小規模企業共済制度の在籍人数は、約153万人(令和3年3月末時点)です。加入手続きは、中小機構の業務委託団体や代理店(商工会議所や事業協同組合、銀行など)で行います。
出典:制度の概要|小規模企業共済(中小機構)
参照:https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/about/features/index.html
出典:現況|小規模企業共済(中小機構)
参照:https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/about/status/index.html
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、自分が拠出した掛金を選択した商品(定期預金や保険商品、投資信託など)で運用し、老後の資産を形成する私的年金制度です。フリーランスだけでなく、会社員や公務員も対象としています。
iDeCo商品を扱っている金融機関で加入し、60歳以降に給付金を受け取ります。掛金は全額所得控除の対象となり、運用期間中の運用益に税金はかからない利点があるでしょう。
ただし、給付額は運用状況によって変動するため、掛金より減少するリスクがあることに注意が必要です。
出典:iDeCo公式サイト|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】
参照:https://www.ideco-koushiki.jp/
フリーランスの方は、収入の不安定さや厚生年金に加入できないことから、会社員よりもしっかりと資金計画を立てておくことが重要と言えます。
国民年金の納付金額は、所得控除の対象になるため、確定申告で国民年金保険料の申告をしましょう。
なお、国民年金に加えて、何らかの老後資金を増やす手段をとることもおすすめしますが、その際も、納付金額が所得控除の対象である方法を選ぶと良いでしょう。
フリーランスの方は厚生年金には加入できませんが、付加年金や国民年金基金、小規模企業共済、iDeCoなど、さまざまな方法で老後資金の準備をすることができます。
会社を退職してフリーランスになったら、早いうちから資金計画を立て、安心して老後を迎えられるようにしましょう。
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2007年設立のシステム開発会社。首都圏を中心にWeb・IT関連事業、コンサルティングサービス、人材派遣サービスなどを展開。 SES事業や受託開発などを中心にノウハウを蓄積しながら、関連事業へとビジネスの裾野を広げています。
監修者インフォメーション