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大手SIer各社の有価証券報告書に基づき、年収や売上のランキングを公開します。あわせて、就職難易度やホワイト企業ランキングもまとめました。年収や企業規模を比較しながら、今後のキャリアアップや転職先選びの参考にしてみてください。
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目次
日本のIT業界を牽引し、高い売上高や平均年収を誇る「大手SIer」。代表的な大手SIerとして、NTTデータや野村総合研究所、富士通、NEC、日立製作所、日本IBMなどが挙げられます。
本記事では、SIerの最新ランキングを発表し、各社の特徴や業界動向について詳しく解説します。
さまざまな角度から比較し、「SIer業界大手5社の売上高・営業利益・平均年収ランキング」や「就職難易度ランキング」「ホワイト企業ランキング」といったランキング形式でまとめました。
転職やキャリアアップを検討されているエンジニアの方々にとって、有益な情報をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
本ランキングは金融庁の「EDINET(電子開示システム)」で開示される各企業の有価証券報告書や、公式ホームページのIR情報を確認し、売上高・営業利益・従業員数・平均年収をもとに総合的に評価し、独自の基準でランク付けしています。 企業の業績や待遇は変動する可能性があるので、本記事は参考程度にとどめ、最新の情報は、各社の公式サイトやIR資料をご確認ください。 |
SIer(システムインテグレーター)業界の大手4社の売上高、営業利益、従業員の平均年収を下表にまとめました。
順位 | 企業名 | 売上高 | 営業利益(百万円) | 従業員の平均年収 |
---|---|---|---|---|
1位 | 株式会社NTTデータグループ | 4兆3,673億円 | 約3,955億円 | 約905万円 |
2位 | 富士通株式会社 | 3兆7,560億円 | 約3,955億円 | 約965万円 |
3位 | 株式会社日立製作所 | 9兆7,287億円 | 約8,258億円 | 約936万円 |
4位 | 日本電気株式会社 | 3兆4,772億円 | 約1,850億円 | 約880万円 |
この表から、売上高・営業利益ともに株式会社日立製作所がトップであり、最も高いことがわかります。
大手SIer各社について、年収や売上高、働きやすさ(ホワイト度)、有給取得率、就職難易度といった複数の観点から比較し、注目すべき企業をランキング形式でまとめました。
各項目ごとの上位企業を4社ピックアップし、以下の表に記載しています。
年収面では株式会社野村総合研究所がトップクラスの水準を誇り、売上高では日立製作所が圧倒的な規模を示しています。
働きやすさの評価では日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリングが高得点を記録し、就職難易度ではTISが注目されています。
これらの情報をもとに、自身の重視する軸(待遇、規模、働き方、採用ハードルなど)を整理し、キャリアアップや転職活動の判断材料としてご活用ください。
ここでは、大手SIerの売上高ランキングTOP4を厳選してご紹介します。本ランキングは、金融庁が提供する「EDINET(電子開示システム)」の有価証券報告書や企業ホームページのIR資料をもとにランク付けしています。
企業の売上高は年度ごとに変動するため、本ランキングは参考程度にご覧ください。最新の内容は、各企業のIR情報などでご確認いただくことをおすすめします。
順位 | 業界大手SIer | 売上高 |
1位 | 株式会社日立製作所 | 9兆7,287億1,600万円 |
2位 | 株式会社NTTデータ | 4兆3,673億8700万円 |
3位 | 富士通株式会社 | 3兆7,560億5,900万円 |
4位 | NEC(日本電気株式会社) | 3兆4,772億6,200万円 |
日立製作所は、デジタルシステム、グリーンエナジー、コネクティブインダストリーズ分野で、「IT」と「OT(制御・運用技術)」を組み合わせた社会イノベーション事業を展開する大手SIerです。
株式会社日立製作所が2024年6月21日に提出した「有価証券報告書-第155期(2023/04/01-2024/03/31)」によると、第155期の売上高は9兆7,287億1,600万円。従業員数は28,111人、平均年収は935万円となっています。大手SIerのなかでも特に、売上高と営業利益が高いことが分かりました。
【従業員情報】
従業員数 | 28,111人 |
平均年齢 | 42.9歳 |
平均勤続年数 | 19.1年 |
平均年間給与 | 9,359,857円 |
※2024年3月31日
【売上高・営業利益】
2024年3月(第155期) | 2023年3月(第154期) | |
売上高(百万円) | 9,728,716 | 10,881,150 |
税引前当期純利益(百万円) | 825,801 | 819,971 |
出典:有価証券報告書-第155期(2023/04/01-2024/03/31),日立製作所
NTTデータは、世界50カ国以上でITサービスを提供するグローバル企業です。顧客のビジネス変革と社会課題の解決を目指し、コンサルティングからシステム開発・運用まで幅広く支援しています。
2024年11月08日に株式会社NTTデータグループによって提出された「有価証券報告書-第36期(2023/04/01-2024/03/31)」では、2024年3月の売上高は4兆3,673億8700万円となっており、従業員数は1,702人で、平均年収は約905万7,000円です。
【従業員情報】
従業員数 | 1,702人 |
平均年齢 | 39.9歳 |
平均勤続年数 | 14.6年 |
平均年間給与 | 9,057千円 |
【売上高・営業利益】
2024年3月(第36期) | 2023年3月(第35期) | |
売上高(百万円) | 4,367,387 | 3,490,182 |
営業利益(百万円) | 309,551 | 259,110 |
出典:有価証券報告書-第36期(2023/04/01-2024/03/31),NTTデータ
富士通は、「ネットポジティブ」を企業戦略の核とし、社会・環境への貢献とビジネス成長の両立を目指している大手SIerです。サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を推進し、AIやクラウド技術を活用したソリューションを提供しています。
同社が2024年6月24日に提出した「有価証券報告書-第124期(2023/04/01-2024/03/31)」によると、第124期の売上高は3兆7,560億5,900万円、従業員数は35,924人で平均年収は、965万4,460円です。
【従業員情報】
従業員数 | 35,924人 |
平均年齢 | 43.6歳 |
平均勤続年数 | 18.8年 |
平均年間給与 | 9,654,460円 |
※2024年3月31日
【売上高・営業利益】
2023年度 | 2022年度 | |
売上高 | 3,756,059 | 3,713,767 |
営業利益(百万円) | 160,260 | 335,614 |
出典:有価証券報告書-第124期(2023/04/01-2024/03/31),富士通|Fujitsu Limited
NEC(日本電気株式会社)は、先進技術で社会課題を解決する大手SIerです。BluStellarモデルを軸に、AIや生体認証、サイバーセキュリティ技術を融合し、顧客のビジネス変革を支援しています。
とくに、顔認証技術は世界トップクラスで、生成AI「cotomi」や5G技術も展開し、スマートシティ、ヘルスケア、製造など多岐にわたる分野でDXを推進しています。
同社が2024年06月21日に提出した「有価証券報告書-第186期(2023/04/01-2024/03/31)」によると、第186期の売上高は3兆4,772億6,200万円となっています。従業員数は22,210人、平均年収は880万4,235円です。
【従業員情報】
従業員数 | 22,210人 |
平均年齢 | 43.3歳 |
平均勤続年数 | 17.5年 |
平均年間給与 | 8,804,235円 |
【売上高・営業利益】
2024年3月(第186期) | 2023年3月(第185期) | |
売上高(百万円) | 3,477,262 | 3,313,018 |
営業利益(百万円) | 185,011 | 167,671 |
出典:有価証券報告書-第186期(2023/04/01-2024/03/31),NEC Corporation
ここでは、大手SIerで働く従業員の平均年収を5社に厳選し、ランキング形式でご紹介します。
どの企業も平均年収が1,000万円を超えており、日本人の平均年収を大幅に上回っていることが伺えます。
日本国内において、年収1000万円は非常に高い水準であり、外資系企業やコンサルティングファーム、大手金融機関の幹部クラスなどの給与水準に近いといえます。
順位 | 大手SIer | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 株式会社野村総合研究所 | 1,242万円 |
2位 | 株式会社SRAホールディングス | 1,178万円 |
3位 | 株式会社電通総研 | 1,134万円 |
4位 | 株式会社ベイカレント | 1,074万円 |
5位 | 株式会社三菱総合研究所 | 1,024万円 |
※株式会社三菱総合研究所の平均年収は2024年9月期の情報であり、他の企業とは決算期が異なります。
出典:【2025年最新版】外資系IT企業の年収ランキング!転職を成功させるコツ
株式会社野村総合研究所の「有価証券報告書」によると、平均年収は1,242万円となっており、非常に高い給与水準であることが分かります。同資料では、従業員数は7,206人、平均年齢は40.2歳、平均勤続年数は14.3年です。
同社の採用ページでは、社員インタビューやイベントレポート、技術ブログなど、多岐にわたるコンテンツが公開されており、企業理解を深めることができます。女性のキャリア形成にも注力しており、多くの女性エンジニアが活躍しています。
【従業員情報】
従業員数 | 7,206人 |
平均年齢 | 40.2歳 |
平均勤続年数 | 14.3年 |
平均年間給与 | 12,726千円 |
※2024年3月31日
出典:有価証券報告書-第59期(2023/04/01-2024/03/31),採用情報 | NRIトップ | 野村総合研究所(NRI)
株式会社SRAホールディングスの「有価証券報告書-第34期」によると、2024年3月31日時点での平均年収は1,178万円と、業界でも非常に高い水準を誇ります。従業員数は1,386人、平均年齢は57.0歳、平均勤続年数は6.5年です。
長年の実績と高い技術力により、主に公共・文教・金融分野を中心としたSI事業を展開しています。採用ページでは、中途採用を積極的に行っており、キャリア採用向けに詳細な業務紹介や社員の声が掲載されています。
経験豊富な技術者が多く、落ち着いた社風の中でスキルを活かした働き方に憧れる方におすすめです。
【従業員情報】
従業員数 | 1,386人 |
平均年齢 | 57.0歳 |
平均勤続年数 | 6.5年 |
平均年間給与 | 11,782千円 |
※2024年3月31日
出典:有価証券報告書-第34期(2023/04/01-2024/03/31)
※平均勤続年数は株式会社SRAホールディングスへ出向してからの年数となります。
株式会社電通総研の「有価証券報告書-第49期」によると、2023年12月31日時点の平均年収は1,134万円と、業界内でも高水準に位置しています。従業員数は2,039人、平均年齢は40.6歳、平均勤続年数は11.6年です。
「株式会社電通総研」は、2024年1月1日付で旧社名「株式会社電通国際情報サービス(ISID)」から社名変更を行い、金融・製造・公共など多様な業界に向けて高度なシステムインテグレーションを提供しています。
採用ページでは、若手~中堅社員のキャリアパスや開発事例が紹介されており、実務レベルでの成長環境が整っていることがうかがえます。
性別やライフステージを問わず、多様な人材が活躍できる柔軟な制度も魅力です。
【従業員情報】
従業員数 | 2,039人 |
平均年齢 | 40.6歳 |
平均勤続年数 | 11.6年 |
平均年間給与 | 11,337千円 |
※2023年12月31日
出典:有価証券報告書-第49期(2023/01/01-2023/12/31),社名変更・新社名のお知らせ|ニュース|製造業DXの電通総研
株式会社ベイカレント・コンサルティングの「有価証券報告書-第10期」によると、2024年2月29日時点での平均年収は1,074万円と高水準を記録しています。従業員数は4,321人、平均年齢は31.4歳、平均勤続年数は3.2年です。
比較的新しい企業でありながら、大手企業を中心としたコンサルティングやDX支援を強みに急成長を遂げています。
採用ページでは若手社員のキャリア事例や、成果主義に基づいた成長環境、スピード感のある組織風土が紹介されています。20代・30代の社員が中心となって活躍しており、実力次第で年収アップも狙える環境だと言えるでしょう。
【従業員情報】
従業員数 | 4,321人 |
平均年齢 | 31.4歳 |
平均勤続年数 | 3.2年 |
平均年間給与 | 10,743,524円 |
※2024年2月29日
出典:有価証券報告書-第10期(2023/03/01-2024/02/29)
株式会社三菱総合研究所の「有価証券報告書-第55期」によると、2024年時点での平均年収は1,024万円です。従業員数は1,202人、平均年齢は41.1歳、平均勤続年数は12.2年と、安定した人材構成が特徴です。
同社は、官公庁や大手民間企業向けに政策立案・社会課題解決を支援する総合シンクタンクであり、コンサルティングとITソリューションを融合した提案力に定評があります。
採用ページでは、高度な専門性を活かしたプロジェクト事例や、多様なバックグラウンドを持つ社員の声が紹介されており、知的好奇心を満たせる環境が整っていることがうかがえます。研究職・技術職ともに女性の活躍推進にも注力している企業です。
【従業員情報】
従業員数 | 1,202人 |
平均年齢 | 41.1歳 |
平均勤続年数 | 12.2年 |
平均年間給与 | 10,804,741円 |
出典:有価証券報告書-第55期(2023/10/01-2024/09/30)
出典:SIer業界 総合評価ランキング 社員クチコミと就職・転職リサーチ OpenWork
転職・就職の口コミサイト「OpenWork(オープンワーク)」の「SIer業界の総合評価ランキング」をもとに、ホワイト企業として特に評価の高い大手SIer5社を厳選してご紹介します。
実際の社員による労働環境や働きがいに関する評価スコアを基に、働きやすさに定評のある企業をピックアップしています。
順位 | 企業名 | 総合評価 | 残業時間(月間) | 有給休暇消化率 | 待遇の満足度 | 風通しのよさ | 人事評価適正感 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社 | 4.71 | 21.6h | 71.5% | 3.9/5 | 4.9/5 | 4.4/5 |
2位 | デロイト トーマツ サイバー合同会社 | 4.58 | 29.9h | 78.9% | 4.3/5 | 4.3/5 | 4.6/5 |
3位 | 株式会社サーバーワークス | 4.56 | 14.4h | 80.5% | 3.7/5 | 4.9/5 | 4.1/5 |
4位 | 株式会社電通総研 | 4.55 | 34.1h | 55.8% | 4.6/5 | 4.6/5 | 4.3/5 |
5位 | NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 | 4.55 | 45.3h | 65.9% | 4.7/5 | 4.6/5 | 3.8/5 |
20代・30代に特化したハイクラス転職サイト「タレントスクエア」では、企業の公式ページや実名SNSで公開されている情報、および実際の求人の応募条件をもとに、独自の転職難易度を算出しています。 ここでは、そのデータを参考に大手SIerの中途採用比率と、転職難易度をまとめました。
Sler | 中途採用比率 |
IBM | 49% |
日立製作所 | 45% |
富士通 | 35% |
TIS | 24.2% |
SCSK | 26% |
大塚商会 | 27.7% |
転職難易度 | 該当企業 |
---|---|
S | IBM・日立製作所・富士通・NTTデータ |
A | NEC・日本オラクル・電通総研・CTC・SCSK・日立ソリューションズ・日鉄ソリューションズ |
B | 大塚商会・NTTコムウェア・日立システムズ・ネットワンシステムズ |
C | SHIFT・システナ |
大手SIerは、日本のITインフラを支える存在として、長年にわたり企業や官公庁のシステム開発を担ってきました。
近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速に伴い、クラウド・AI・セキュリティといった先端分野への対応力が求められ、SIerの役割も高度化・多様化しています。
一方で、多重下請け構造やIT人材の慢性的な不足といった課題も、依然として業界全体に影を落としています。今後は、単なる受託開発にとどまらず、コンサルティングや上流工程に強みを持つSIerがより一層重宝されるでしょう。
企業選びの際には、「プライム案件比率」や「技術投資」にも注目することがポイントです。
大手SIerとは、主に企業や官公庁向けにITシステムの企画・開発・運用を一括して請け負う、大規模なシステムインテグレーターのことを指します。
代表的な企業には、NTTデータ、富士通、日立ソリューションズなどがあります。
一方、システムエンジニア(SE)は、そうしたSIer企業などに所属し、実際の設計・開発・運用・保守といった業務を担う「職種」のことです。つまり、SIerは企業の形態、SEはその中での職種という位置づけになります。
「SIerで働くSE」という表現の通り、両者は密接に関係していますが、意味は明確に異なります。IT業界への理解を深めるためにも、この違いはしっかりと押さえておきましょう。
項目 | 大手SIer(企業) | システムエンジニア(SE:職種) |
---|---|---|
定義 | ITシステムの企画・開発・運用を一括で請け負う企業 | システムの設計・開発・保守を行う技術職 |
対象 | 企業や官公庁などへのサービス提供 | 顧客や社内プロジェクトに技術的貢献をする人材 |
代表例 | NTTデータ、富士通、日立ソリューションズ など | SIer企業、事業会社の情報システム部門などに所属 |
大手SIerは、資本関係や事業スタイルによって、いくつかの系統に分類されます。代表的なタイプは以下の通りです。
分野 | 特徴 |
---|---|
ユーザー系 | 事業会社のIT部門から分社・独立したSIer 親会社の案件が中心で、経営基盤が安定している傾向 |
メーカー系 | ハードウェアメーカーのグループ企業として、自社製品と連携したソリューションを提供 |
独立系 | 特定の親会社を持たず、さまざまな業界のクライアントを相手にビジネスを展開 技術の柔軟性や幅広さが魅力 |
外資系 | 海外IT企業の日本法人として、グローバル案件や先端技術に強みがある |
コンサル系 | 外資・国内のコンサルティングファーム系 業務改革とシステム開発を一体で提供 |
自分が目指したい働き方や将来像に合った企業タイプを選ぶことで、長期的に満足できるキャリアを築きやすくなります。
SIerと一口に言っても、企業の成り立ちや資本背景によって、扱う案件や業務内容には大きな違いがあります。
ここでは代表的な5つの系統(ユーザー系・メーカー系・独立系・外資系・コンサル系)に分類し、それぞれの特徴や仕事内容について詳しく解説します。
転職や案件参画を検討する際の参考にしてください。
ユーザー系SIerは、親会社(事業会社)のシステム部門が独立してできた企業で、親会社向けのシステム開発や運用が主な業務です。
業務知識が深まりやすく、安定した働き方ができる一方、外部向け案件が少ない場合は技術的な幅が狭くなることもあります。近年では親会社以外の案件を積極的に受ける企業も増えており、社内SEとSIerの中間的な立ち位置として注目されています。
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メーカー系SIerは、ハードウェアメーカーのグループ企業として設立されており、自社製品を活用したシステムの構築や運用を担うことが多いです。
特定メーカーの技術に精通できる反面、他社技術との連携や選択肢が制限される場合もあります。
顧客の業種は幅広く、金融・流通・製造など多岐にわたるため、業界横断的な知識や調整力も求められます。技術力と安定性を両立させたい人におすすめです。
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独立系SIerは特定の親会社を持たず、さまざまな企業のシステム開発やインフラ構築を請け負っています。幅広い業種・業界の案件に携われるため、多様な技術やビジネス知識を習得できるのが魅力です。
一方で、プライム案件を取れるかどうかは企業によって差があり、下請けポジションになることもあります。案件の種類が豊富で、キャリアの選択肢を広げたい方に向いています。
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外資系SIerは、グローバルに展開するIT企業の日本法人などが該当します。海外のナレッジやフレームワークを活用したシステム構築やITコンサルを提供するのが主な役割です。
英語によるコミュニケーションが必要な場面もあり、グローバル案件や先端技術への関与を希望する人には最適な環境です。成果主義の傾向が強いため、実力次第で早期キャリアアップも実現しやすい環境だといえます。
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コンサル系SIerは、戦略・業務コンサルティングを得意とする企業が、ITソリューションまで一貫して提供するスタイルです。
顧客課題の抽出から業務設計、システム導入までを一貫して担当するため、ビジネス視点と技術力の両方が求められます。
提案力や論理的思考力が重要視される一方、ハードな働き方になりがちな側面もあるので、ライフワークバランスを重視する方は注意が必要です。コンサル系SIerは、キャリアアップ志向の高い人に人気があります。
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大手SIerの将来性は明るいといえます。日本の大手企業や官公庁は、基幹システムの構築・運用をSIerに依存しており、そのニーズは根強く存在します。
とくに大手SIerは、公共インフラや社会基盤に関わる大規模案件を安定的に受託しており、景気の影響を受けにくい点も大きな強みです。
さらに、AIやクラウド、セキュリティなどの分野への技術投資も積極的で、時代の変化に柔軟に対応しています。こうした背景から、大手SIerは今後も重要な役割を担い続けるといえるでしょう。
大手SIerは将来性が明るいと前述しましたが、一部では「SIerは将来性がない」「仕事がなくなる」と指摘されることがあります。
その背景には業界構造や働き方の課題が関係しています。代表的な理由は以下の通りです。
SIerの将来性がないと言われる理由 | 詳細 |
---|---|
多重下請け構造による中間マージンが大きい | ピラミッド構造で利益率が低く、 エンジニアが疲弊しやすい |
技術力より調整力が評価されやすい | 管理業務中心で、 最新技術に触れる機会が少ない |
クラウドやローコードの普及 | 内製化の流れで、 SIerの依頼が減少傾向にある |
若手のキャリア形成が難しい場合がある | ルーチン業務中心で、 成長実感を得にくい |
ただし、大手SIerはこの課題を認識し、上流工程やコンサル領域へのシフト、技術投資などで変革を進めています。
企業選び次第で将来性のあるキャリアを描くことも十分に可能だと言えるでしょう。
「SIerは将来性がない」という声に加え、「SIerはやめとけ」「やばい」といった否定的な意見もネット上で見られます。この背景には、前述の通り業界構造や成長環境への不満があります。
とく「現場で開発に携わりたい」というエンジニアにとって、上流工程中心の業務内容や外注先への作業委託にギャップを感じることも多いようです。
また、多重下請け構造によって裁量が限られたり、年功序列の文化が残る企業では成果が正当に評価されなかったりといった不満を感じることもあります。
SIerと一口にいっても、企業ごとに特徴や働き方、得られる経験は大きく異なります。自分の希望や将来像に合ったSIerを選ぶことで、無理なく理想のキャリアを築くことができるでしょう。
ここでは「経営の安定性を重視する人」と「技術向上を目的としている人」といった2つのタイプに分けて、ホワイトな大手SIerの選び方をご紹介します。
経営の安定性を重視するなら、親会社に大手グループを持つSIerがおすすめです。たとえば、NTTデータや日立ソリューションズ、富士通などは、グループの支援を受けつつ、安定した収益基盤を持っています。
選び方のポイントとしては、「プライム案件比率」が高い企業ほど収益性が安定しやすく、外部の影響も受けにくい傾向があります。
また、「平均勤続年数」や「離職率」も企業の安定性を測る上で参考になるでしょう。福利厚生や残業管理の制度が整っているか、社員や元社員の口コミサイト、SNSなどで実際の働きやすさをチェックすることも大切です。将来的に長く安心して働きたい方には、ぜひチェックしてみてくださいね。
技術力を磨きたいなら、幅広い開発案件に携われるSIerを選ぶことが重要です。選び方のポイントとしては、「プライム案件比率」が高く、要件定義や設計といった上流工程から関われる企業かどうかを確認しましょう。
また、モダンな開発環境(例:クラウド、コンテナ、CI/CDツールなど)や、新技術への取り組み姿勢も要チェックです。
TISやSCSKなどは、業界問わず豊富なプロジェクトがあり、エンジニアとして多様な経験を積めるでしょう。
加えて、若手エンジニアにも裁量を与える文化や、技術研修の充実度もチェックしておきたいポイントです。スキルアップを重視するなら、企業の「技術スタック」「育成制度」「案件」もチェックしましょう。
大手SIerでは、職種ごとに異なるキャリアパスが考えられ、それぞれの専門性を活かして成長することができます。
ここでは、とくに在籍者の多い「エンジニア職」と「営業職」に分けて、どのようなキャリアステップを描けるのかを詳しく解説します。
SIerにおけるエンジニアのキャリアは、まずプログラマーやシステムエンジニアとして現場経験を積むところから始まります。次第に基本設計や要件定義などの上流工程を担当し、プロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネージャー(PM)へとステップアップしていくケースが多いです。
さらに、技術スペシャリストとして専門領域を極めるか、管理職としてマネジメントに進む選択肢もあります。
クラウドやAI、セキュリティ分野のスキルを磨くことで、高単価なフリーランス案件への参画も可能になるでしょう。
大手SIerにおける営業職は、顧客企業への提案活動やプロジェクトの調整役として、エンジニアと並んで重要なポジションです。
若手のうちは、既存顧客へのフォローや提案書作成を通じて業務理解を深め、経験を積む中で新規開拓や大型案件の提案を任されるようになります。
やがて営業マネージャーや事業部責任者など、組織を牽引する役割へとキャリアアップしていきます。
ITや業界知識を習得することで、より上流の課題解決型営業へと進化し、コンサル的な立場で顧客に価値を提供できるようになるでしょう。
大手SIerに転職している人の多くは、同業のSIerやSES企業出身者ですが、メーカーやコンサル業界など異業種からの転職も一定数見られます。
下記に転職元の業界と評価されやすいポイントをまとめました。
転職元 | 主な職種 | 評価されるポイント |
---|---|---|
SIer・SES | SE、PM、PLなど | 上流工程への志向、 同業での即戦力、年収アップが狙いやすい |
メーカー | 社内SE、開発、営業 | 業界知識・技術スキル、 顧客折衝・マネジメント経験 |
コンサル業界 | ITコンサル、戦略系コンサル | 顧客提案力、 IT知識、業務理解の深さ |
その他(営業職など) | ポテンシャル枠 | コミュニケーション力、 論理的思考力 |
とくに、同業界からの転職は、キャリアアップを目的とした人が多く、即戦力として評価されやすい傾向があります。
メーカー出身者は業界知識を活かしやすく、営業職の経験者は顧客折衝力やマネジメント力が評価されることが多いです。
コンサル業界からの転職も、システム提案や要件定義などの上流工程に関わる力が活かされやすいポジションだと言えるでしょう。
ここでは、SIer案件を受注・転職することで得られるメリットについて解説します。
SIerは大手企業の案件が多く、長期的で安定した働き方を実現しやすい点が魅力です。特にフリーランスにとっては、信頼性の高い案件を獲得することでキャリアの土台を築けるのでメリットが大きいといえるでしょう。
SIerでは、教育体制が整っている企業が多く、未経験やスキルに自信がない方でも受け入れてもらいやすい傾向があります。
特に正社員登用の転職だけでなく、フリーランスでも補助的なポジションから参画できる案件があり、実務経験を積みながらステップアップできます。
まずは運用・保守やテスト工程から入り、徐々に設計・開発などの上流工程を目指すことで、確実なスキルアップとキャリアを構築できるでしょう。
SIerの魅力は、官公庁や金融、製造、医療など多岐にわたる業界のシステム開発に関われる点です。
一つの分野に限らず、業種横断的な経験を積むことができるため、キャリアの幅が広がります。
案件の規模もさまざまで、数十人規模のチームで働くことも多く、コミュニケーション力やプロジェクト推進スキルも自然と磨かれます。特にフリーランスとして今後幅広い案件に挑戦したい人にとって、貴重な土台づくりとなるでしょう。
SIerでは、要件定義や基本設計、インフラ構築、セキュリティ設計など、特定分野に特化した実践的なスキルを磨くことができます。
特に大手SIerは技術標準や品質管理のレベルが高いため、高度なスキルが求められます。
転職やフリーランスとしての案件受注時にも、特定領域のスキルや経験があることで高単価の案件に結びつきやすくなるため、将来、技術スペシャリストを目指す方にも最適な場となるでしょう。
大手SIer案件に参画・転職するためには、技術力だけでなく、業界の動向や案件の傾向を把握しておくことが大切です。
ここでは、大手SIer案件を受注するコツと転職するための対策について解説します。
大手SIer案件への転職や参画を目指すなら、IT業界に特化した転職エージェントやフリーランス向けの案件紹介サイトを活用しましょう。
これらのサービスを活用すると、非公開案件やSIer特化のプロジェクトなど、一般には出回らない情報を得られる可能性があります。
さらに、キャリアアドバイザーから選考対策や、スキルの棚卸しなどのサポートを受けられる点も大きなメリットです。自分の市場価値を客観的に理解し、希望条件に合った案件と効率よくマッチングするためにも、プロの力を借りると良いかもしれません。
フリーランスとしてSIer案件を探す際にも、転職を検討する場合にも、希望条件に合致した企業からスカウトを受けられる仕組みを活用すると効率的です。
エージェントに希望職種やスキルセットを登録しておけば、自分では見つけづらい優良案件やホワイト企業の情報が届くこともあります。また、スカウト経由の案件は条件交渉がしやすく、企業側のニーズとマッチしている可能性が高いため、選考通過率も上がりやすいのが特徴です。
大手SIerの案件に参画・転職するには、書類選考の段階から他の候補者と差別化する必要があります。
具体的には、転職成功者のエントリーシート(ES)や職務経歴書を参考にすることで、自分のアピールポイントの伝え方や書き方のコツを学べます。
とくに、SIerで求められる「論理的思考力」「課題解決力」「チームでの実績」などを盛り込むことで、評価されやすくなるでしょう。フリーランスの場合は、提案時に提出する経歴書(スキルシート)の質は受注率に直結するため、常に内容を見直し、ブラッシュアップしましょう。
大手SIer案件への参画や転職を有利に進めるためには、資格の取得が大きな武器になるでしょう。
具体的には、「基本情報技術者」「応用情報技術者」「プロジェクトマネージャ」「ITIL」「AWS認定資格」などは、スキルを客観的に証明できるため評価されやすい傾向があります。
フリーランスとして参画する場合も、上流工程やインフラ設計などの専門性を示す材料として資格は有効です。資格取得を通じて学んだ知識は実務でも活かしやすく、キャリアの幅を広げるきっかけにもなるでしょう。
出典:ITIL ® 4 資格制度,基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
大手SIerは、NTTデータ、富士通、日立製作所などが代表的で、いずれもエンジニアとしてのスキルを飛躍的に伸ばせる環境が整っています。
大手SIerなら、基幹システムや公共事業、大規模インフラ案件に関われるチャンスがあり、マネジメント経験や最先端技術に触れる機会も豊富です。フリーランスとして活動している方には、大手SIerと取引のあるエージェントや案件紹介サイト経由で、案件・求人を探すことをおすすめします。
案件紹介サイトの「SEES」では、大手SIerの案件も取り扱っております。スキルや実績、希望条件にあう案件をご提案するため、ぜひ案件探しにご活用ください。
40代~60代向けミドル・シニアフリーランスエンジニアの案件サイト『SEES』
40代~60代でエンジニアとして活躍したいと考えている方におすすめなのが、株式会社Miraieが運営する、ミドル・シニアエンジニア向けの案件サイト『SEES』(https://miraie-group.jp/sees/)です。
SEESとは-Senior Engineer Entrustment Service-の略称で、40代~60代エンジニア向けの案件紹介サービス。
エンジニア業界は、40代以上の転職はなかなか厳しい市場だと言われています。
転職ではなくフリーランスとして案件を獲得することを視野にいれてみてもいいかもしれません。
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株式会社Miraie
2007年設立のシステム開発会社。首都圏を中心にWeb・IT関連事業、コンサルティングサービス、人材派遣サービスなどを展開。 SES事業や受託開発などを中心にノウハウを蓄積しながら、関連事業へとビジネスの裾野を広げています。
監修者インフォメーション
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