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フルスタックエンジニアになるには?必要なスキルと求められる理由

フルスタックエンジニアになるには?必要なスキルと求められる理由

ITに対して広く知見を持ち、企業のIT活用をカバーするフルスタックエンジニアは技術者の理想像の一つといえます。本記事では、フルスタックエンジニアの業務内容や必要とされるスキル、現在の市場での状況、企業が求める理由などを紹介します。

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目次

「フルスタックエンジニアはどんなエンジニア職種?募集する求人はある?」

「フルスタックエンジニアの年収は高い?」

「フルスタックエンジニアはどんな仕事をしているの?業務量は多い?」


IT活用における幅広い範囲に対応することのできるフルスタックエンジニアは、出来るだけ仕事を自分で完結させたいと考えるエンジニアにとっては理想的な仕事の形といえるのではないでしょうか。しかし、フルスタックエンジニアについては実像が分かりづらく、さまざまな疑問を持っている場合もあるかもしれません。将来のキャリアの一つとして目指している場合や、転職に際しての選択肢としている場合には、必ず解決しておきたい疑問です。


本記事では、フルスタックエンジニアについて仕事内容や必要なスキルなどの概要、今後目指す価値のある職種か、なるためにはどうすればよいのかなどを解説しています。フルスタックエンジニアがどのような職種で市場価値はあるのかを把握して、キャリア検討にお役立てください。

フルスタックエンジニアという職種はあるか

フルスタック(full-stack)エンジニアとは、主にWeb開発においてインフラ、ミドルウェア、サーバーサイド、フロントエンドに至るまでのエンジニア領域に関して知見を持ち、サービスの構築や運用において活躍するエンジニアです。「マルチエンジニア」とも呼ばれており、複数分野の技術スキル・知識を持ったエンジニアを指します。


ただし、フルスタックエンジニアには明確な定義はなく、特定のエンジニア職種を指す言葉でもありません。一つの分野に精通したスペシャリストではなく、システム開発におけるあらゆる技術に精通するエンジニアがフルスタックエンジニアと呼ばれることがあります。


ITエンジニアについての求人の中で、フルスタックエンジニアというキーワードを目にすることもあります。しかし、この場合も企業や組織がフルスタックエンジニアというポジションを明示的に設けていることはあまりありません。組織内の人手が必要な現場にて活躍するエンジニアを指している場合もあります。


フルスタックエンジニアが活躍しやすい現場には、システムやサービスの規模がある程度の大きさ以下であること、定常的に全ての業務範囲をこなす担当が必要といった条件があります。このため、すべての現場で常に求められるわけではないのです。


一方で、システム開発の広い範囲をカバーすることができるフルスタックエンジニアとしてのスキルを持った人材を求める現場は多々あります。システム開発全域を見通し、人員やスキルの不足するところを補うエンジニアは、大変重宝される人材です。

フルスタックエンジニアはなくなりつつある?

フルスタックエンジニアは現場にいてくれれば非常に頼りになる存在です。また、複数の分野にかかるコストを圧縮する場合もあり、経営上もありがたい人材といえます。


しかし、評判が先走りすぎたこと、フルスタックというと本当に「全て」を求められるケースなどもあったことから、名称としては悪いイメージを持たれるケースが増えました。その結果、求人などからは「フルスタックエンジニア」という呼称は以前よりも減少したようです。


本質的にフルスタックな活躍ができる人材はどのような組織、プロジェクトでも喉から手がでるほど欲しいのが本音でしょう。しかし上記の事情で、近年では「フルスタックな」働き方、「フルスタックに」活躍などの表現が増えているといえます。

フルスタックエンジニアの先のキャリアパス

フルスタックなスキルを持つエンジニアには、その後のキャリアは幅広い選択肢を持つことができます。持っているスキルを伸ばすことで、他のキャリアでも活躍できるためです。


また、開発や運用以外の分野のスキルも身につけ、企画・提案を行うコンサルタント、プロジェクトの管理を行うプロジェクトマネージャーなどもキャリアパスの選択肢となります。スキルがキャリアを選ぶ邪魔になることはないためです。

フルスタックエンジニアの業務内容

フルスタックエンジニアは、一人で幅広い範囲の業務を担当することができます。それでは、具体的にどのような業務を担っているのでしょうか。


ここではWebサービスを提供する企業で働くフルスタックエンジニアが行う仕事内容の例を紹介します。なお、フルに全ての領域の業務に携わるとは限らず、業務の範囲は所属組織やプロジェクトによって異なります。

バックエンドの開発業務

バックエンドの開発業務では、WebサイトやWebサービスなどのユーザーからは見えない部分(バックエンド)の開発を行います。ECサイトの場合、サーバー側で動いている受注処理や決算といったシステムをバックエンド(またはサーバーサイド)と呼びます。バックエンドは後述するフロントエンドやスマホアプリと連携し、Webサイトや各種のサービスを構成します。


バックエンドの開発は一般的にバックエンドエンジニア(サーバーサイドエンジニア)がPHPやJava、Rubyなどのプログラミング言語を使って開発を行います。近年では、APIやマイクロサービスとして構築するケースも増加中です。


プロジェクトにフルスタックエンジニアがいる場合、後述するフロントエンドやスマホアプリとの連携までを視野に入れて開発が可能になるため、より効率的に開発が進められるでしょう。

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フロントエンドの開発業務

フロントエンドの開発業務では、WebサイトやWebサービスなどのユーザーの直接目に触れる部分の開発を行います。フロントエンドの開発では主にJavaScript、TypeScriptやHTML、CSSといった言語を使用し、Webデザイナーが作成したデザインに基づいて画面を構築します。


Webブラウザを通したリッチなユーザーインタフェースを提供する場合には、各種フレームワークの活用などが必要となるため、フロントエンドの構築には高度なスキルが必要となります。


フルスタックエンジニアがフロントエンドの開発を担当することにより、バックエンドとの連携をスムーズに行い、効率的な開発を行うことが可能です。

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モバイルアプリの開発業務

近年のWebサービスでは、ユーザーの利便性向上のためにモバイルアプリもUIとして提供することが増え、フルスタックエンジニアはこのアプリ開発も業務の対象となります。


モバイルアプリの開発では、開発するアプリがiOS用なのかAndroid用なのかによって必要となるスキルが異なります。iPhoneアプリの場合はSwift、Androidアプリの場合はJavaやKotlinを使用するケースが多いです。また両者に対応したマルチプラットフォーム開発では、Flutterや.NET MAUI(旧Zamarin)などを用いることがあります。


一般的にはスマホアプリ開発の中でもプラットフォームにより担当者がわかれていますが、どちらの開発もカバーでき、Webのフロントエンドの仕様も把握したフルスタックエンジニアがいれば、連動性が高い開発が実現できます。

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データベースの構築・運用管理業務

あらゆるITシステムにおいてデータの保持のためにデータベースを用いることは一般的です。これらのデータベースには、どのような形でデータを保持するかを定めることが必要となります。


データベースの構築や運用管理業務をフルスタックエンジニアが担当すれば、Webシステムのフロントエンド、バックエンド、スマホアプリなどの広い視野から求められるデータベースの要件整理ができるようになります。


一般的には、フロントエンド側の担当者がWebシステムに必要なデータの項目をドキュメントなどでまとめて、データベースの担当者に要件を伝えます。しかしフルスタックエンジニアがどちらも担当できれば、同時進行で設計を進められるでしょう。

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インフラの構築・保守運用・監視

WebシステムにおいてはWebサーバーやアプリケーションサーバー、データベースサーバーなどのサーバーとそれらを繋ぐネットワークの構築および運用保守、監視も必ず発生します。

これらのITインフラに関する業務はインフラエンジニア(ネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなどを含む)が担当することが通常ですが、フルスタックエンジニアがいる場合にはこちらも業務対象となりえます。


フルスタックエンジニアがインフラ周りの業務も担当できれば、提供しているサービスのインフラに障害が発生した場合でもワンストップでの対処が可能です。また、インフラもバックエンドもフルスタックエンジニアが担当することで、インフラの復旧をバックエンドエンジニアが待つという手順自体が不要になるでしょう。

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フルスタックエンジニアに必要な4つのスキル

フルスタックエンジニアにはシステム開発に関する幅広い技術が求められます。システム開発の手法や工程、プロジェクト管理についてなどの知識およびいくつかのプログラミング言語を用いたプログラミングスキルはベースとして必要です。


それ以外に具体的に必要となるスキルについて紹介します。

1:高い分析力

フルスタックエンジニアはシステム開発において、広い範囲の技術領域を担当するとともに開発工程の全体を担うケースが多いです。上流工程での業務も担うことになるため、高い分析力が必要になります。


対象とするシステム全体をアプリケーションとインフラ、フロントエンドとバックエンドなど技術的にも多様な観点で見渡し、クライアント(社内を含む)の要望、業務とシステムの関連までの全体を俯瞰できることが求められます。このため、多くの情報から的確に要点を見抜く分析力が重要です。


また、運用のフェーズでシステムにトラブルがあった場合、どこに原因があるのか、どのようにすれば解決できるのかを判断するためにも分析力が必要になるでしょう。

2:プログラミングを含む開発力

エンジニアの職種の中にはプログラミングを行わない職種も存在します。しかしシステム開発工程のすべての業務を担えるフルスタックエンジニアはプログラムの実装を行うこともあるため、実務レベルのプログラミングスキルも必要になります。


もちろん他のエンジニアに指示を出す役割も果たすため、システム開発における作業の手順、ルール、成果物などについても理解しておかなければなりません。


プログラミング言語にはさまざまな種類があるため、特に利用されることが多い言語を優先的に複数習得しておくと良いでしょう。

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3:クラウドサービスに関する知識

近年ではクラウドサービスを利用してシステム開発を行うケースが多くなりました。クラウドサービスは提供される範囲によって「SaaS」「PaaS」「IaaS」といった区分けがあり、各ベンダーが様々なサービスを提供しています。フルスタックエンジニアには、これらのクラウドサービスから適切な製品を選択し、利用する役割が求められます。


インフラとアプリケーションの両者の知見を持つフルスタックエンジニアには、適切に製品を選択し、環境の構築、システムでの活用など幅広くクラウドに関する役割が期待されます。基礎的な知識と製品を利用した知見を持つことで、大きく価値を発揮できる分野となります。

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4:OSやミドルウェアに関する知識

フルスタックエンジニアとしてインフラ周りの業務を担うためには、Windowsやmac OS、LinuxなどのOSの知識も身につけておきましょう。


また、OSだけでなくOSとアプリケーションの中間ソフトであるミドルウェアに関する知識も必要になります。コンテナなどの仮想環境の構築、WebサーバーやDBMS、アプリケーションサーバーなどの構築スキルもフルスタックエンジニアは知っている必要があります。


ただし、ミドルウェアは数が多いため、代表的な種類のミドルウェアの操作スキルを身につけておくと良いでしょう。

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フルスタックエンジニアの現状


フルスタックエンジニアは一般的な特定分野に特化したエンジニアではなく、システム開発に関わる分野でマルチに活躍できるエンジニアです。スキル向上に余念がなく、キャリア形成に力を入れている方であれば、フルスタックエンジニアと呼ばれるようなエンジニアになりたいと考えている方も多いでしょう。


しかし、あらゆるフェーズを担当できるフルスタックエンジニアは需要が多い反面、仕事量も多いという評判もあります。


以下では、フルスタックエンジニアの現状について解説していきます。

需要そのものは増加している

低コストな開発を実現するため、海外に発注するオフショア開発を採用する企業もあります。しかし、国内のフルスタックエンジニアの需要そのものは増加傾向にあると言えるでしょう。


自社で開発を進めたい企業であれば、専門分野のエンジニアを何人も雇わなくても一人で開発を進められるフルスタックエンジニアを雇用したいと考える企業は多いでしょう。コミュニケーションコストが削減でき、スピーディな対応が実現できる点はオフショアでは実現できないフルスタックエンジニアのメリットです。


特に小さな開発体制から始まるベンチャー、スタートアップ企業ではフルスタックエンジニアを強く求める傾向が強いです。

生産性向上の観点でも存在意義は維持されている

本来であれば複数のエンジニアが必要な場面でも一人で対応できるフルスタックエンジニアは、システム開発現場の生産性向上の観点から存在意義があります。複数人でチームを組んで開発を行った場合には、必ずコミュニケーションによる時間のロスが発生し、場合によっては非常に大きなコストがコミュニケーションや意志伝達に費やされます。


フルスタックエンジニア一人で効率の良い開発が行えれば、エンジニアを何人も雇用する必要がないため、マネジメントにも手間がかかりません。このような理由から、今後もフルスタックエンジニアの存在意義自体がなくなることはないでしょう。

サービス構築のハードル低下による影響

AWS、Azureなどのクラウドサービスの登場や普及により、サービス構築のハードルは大きく下がったといわれています。


たとえば、社員全員に仮想デスクトップを支給する場合、従来であれば管理サーバー、データベースサーバー、仮想PCのホストなどを自社で構築し、管理運用する必要がありました。しかしAWSのAmazon WorkSpacesを利用すれば、全員分のアカウントを発行するだけで簡単に仮想デスクトップ環境を提供できます。


このようなサービスをクラウドサービスを活用して小さな規模で開発を始めるプロジェクトは、フルスタックエンジニアが活躍しやすい環境といえます。フルスタックエンジニアの需要を後押しする理由の一つです。

安定した収入を目指すには需要のある開発スキルが必要

フルスタックエンジニアは複数のエンジニアの仕事を一人でこなしますが、必ずしもその分給与も高くなるわけではありません。


会社員エンジニアの給与はポジションや会社の規模によって変わるため、たとえ実際の業務で複数人分の仕事をしていたとしても、給与が連動していないケースも存在します。例えば、対応できる技術者が多くいるサービスを構築する場合には、あまり高い価値を認められないケースがあります。


そのため、フルスタックエンジニアとして特定の企業で長い間従事するよりも、ベンチャーの立ち上げ期を中心として活躍して渡り歩くスタイルや、外資系企業などへの転職、需要のある開発スキルを身につけて独立する方が安定して高収入を得やすいキャリアパスとなります。

個人の裁量にもよるが仕事量は多め

一般的なシステム開発プロジェクトでは、開発分野に加えて要件定義や設計、開発、テスト、稼働、運用保守などの工程でも作業を分担し、エンジニアは自分の担当分野の業務を行うことになります。


しかし、フルスタックエンジニアはこれらのあらゆる工程を一人でこなすことが可能で、なおかつ多忙な時期にはそれら全てに対応することが求められがちです。結果として業務量が多くなりやすいといえます。この点については、個人の裁量に寄るところも大きいのですが、責任の範囲も広くなることから業務は激務になるケースもあります。

フルスタックエンジニアが活躍する企業の特徴

フルスタックエンジニアが特に強く求められる企業として、自社でサービスを提供している企業とベンチャーなどの駆け出しの企業があげられます。もちろん、両者の条件が揃う場合にはよりフルスタックエンジニアが求められる可能性は高いでしょう。


その理由として、Webサービスなど自社のサービスを持つ企業ではエンジニアの業務が専門領域ではなくサービスで区切られることが多いためです。すなわちWebサービスを担当するエンジニアはサービス内の全ての領域を担当することになります。また、Webサービスを提供している場合には、アジャイルなどの小さなサイクルで開発とリリースを繰り返すため、スピーディーな対応ができるフルスタックエンジニアとの相性がよいともいえます。


ベンチャーなどの小規模な企業の立ち上げ時には、人材、金銭といったリソースが不足していることが常です。少数精鋭でのチーム構成を行う場合に、一人で多くの領域が担当できるフルスタックエンジニアの存在が強く求められます。

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企業がフルスタックエンジニアを求める理由

従来のシステム開発では、一人ひとりのエンジニアが特定の分野で専門性の高い知識やスキルを磨き、役割を分けて分業を行ってきました。


しかし、近年ではシステム開発の現場に変化があり、フルスタックエンジニアが求められるようになってきています。ここでは、企業がフルスタックエンジニアを求める理由について解説していきます。

システム開発に使われる技術要素が複雑化したため

Web開発においては、開発を効率化できるライブラリやフレームワークの整備が進み、さらにインターネット上でも情報収集が容易になったことで、以前よりも開発スキルの習得のハードル自体は下がってきています。技術の進歩によるコモディティ化が進んでいるとも表現できます。


しかし、同時にテクノロジーの進化によってシステム開発に用いられる技術要素の数は増加して、複雑に組み合わせる必要も生まれています。


様々な分野に関する知見、スキルを持ったフルスタックエンジニアがいることで、システムの運用やアップデートなどの作業に限らず、設計や開発の技術を必要とする場面に対処が可能です。システムトラブルなどによる企業の機会損失を回避できることも、企業がフルスタックエンジニアを求める理由の一つと言えるでしょう。

エンジニアの役割が変化してきたため

従来のIT業界では、エンジニアの主な役割はシステム開発を行うことでした。そのため、完成したシステムを納品すれば、そこでエンジニアの業務は終了の場合が多かったのです。


しかし近年では、サービスリリース後の修繕や機能追加など、開発後のサービス運営が重要視されるようになっています。サブスクリプション型のサービスの増加によりビジネスモデルが変化し、継続的に運営や機能修正が求められるケースが増加しました。このことからエンジニアもサービスリリース後に担当する部分が増えたため、役割が変わってきています。


一つのサービスを担当する中で、まとめて大きなボリュームの開発をするよりも細かなサイクルで対応することが求められており、これも小さなチームで活躍しやすいフルスタックエンジニアが必要とされる一因です。

開発スピードを高めるため

従来のシステム開発では、複数のエンジニアが協力して開発を進めることが主流でした。そのため、全員がプロジェクトの全体像を理解できるようにするためのドキュメントの準備や、プロジェクト全体のマネジメントも必要でした。


しかし、フルスタックエンジニアが一人で開発する場合、このような作業の一部を省略できるため、スピーディーな開発が可能になります。企業はフルスタックエンジニアの活躍により、経営上のメリットを得ることが可能です。

人件費を削減するため

他に挙げたメリットの結果として、フルスタックエンジニアが一人いれば、これまで必要だった複数の専門分野のエンジニアを雇用する必要性が下がります。フルスタックエンジニア一人で複数のエンジニア分のタスクをこなせるため、人件費が削減できることも必要とされる理由の一つです。

フルスタックエンジニアの平均的な年収

フルスタックエンジニアは特定の職種を指す言葉ではないため、具体的な平均年収の統計データは存在しません。


国税庁の令和4年度民間給与実態調査によると、情報通信業に従事する会社員の平均年収は632.4万円でした。これを考慮すると、複数の分野で高いスキルを持つフルスタックエンジニアの年収は600万円~1,000万円ほどだと考えられます。


なお、参考データとして「40代からのフリーランスエンジニア向け・案件検索サイト【SEES】」のデータを参照してみました。2025年1月時点で掲載されている案件を調べると、月額の報酬が50万円〜140万円となっており、年収換算すると600~1,680万円となります。スキルによっては高い年収が望めることが分かります。

エンジニア職種としてのメリット・デメリット

フルスタックエンジニアとして働く場合の他のエンジニア職種と比較したメリット、デメリットをまとめました。フルスタックエンジニアをキャリアパスに検討する際の材料としてご活用ください。

メリット

フルスタックエンジニアには、スキルや取り巻く状況から、下記のメリットがあります。

  • 領域に縛られることなく、技術の追求ができる
  • 幅広い経験を積み、多くの知見を得て成長することができる
  • 複数の技術に対する知見を持つことで、IT業界の激しい変化にも対応しやすい
  • 比較的高い年収も望める

デメリット

一方で、下記がフルスタックエンジニアのデメリットといえます。

  • 案件によっては新たな技術に触れる機会が無く、便利屋になってしまう
  • 業務負担の分割が難しく、激務になってしまう傾向がある
  • 一人で仕事が完結してしまうため、周囲の協力や理解が得づらい場合がある

フルスタックエンジニアになるには?

エンジニアの中には、フルスタックエンジニアとして活躍するキャリアパスを目指している方もいるでしょう。フルスタックなスキルを習得してフリーランスになるプランをたてている方もいるかもしれません。


フルスタックエンジニアになるには、幅広い分野で専門性を高める必要があるため、計画的にスキルアップを図る必要があります。


以下では、フルスタックエンジニアになる方法について解説します。

キャリアパスの検討とキャリアプランの策定

フルスタックエンジニアを目指す場合には、計画的に様々なスキルを身に着ける必要があります。業務を行いながら他の分野のスキルを習得することは難易度が高いため、各技術に携われるキャリアを形成して業務の中でスキルを身に着けていくことが現実的です。


フルスタックエンジニアではなくとも、複数領域に携われるエンジニア職種、現場を探すことも手段の一つとなります。

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計画的なスキルの向上

多様なスキルを習得するには、キャリアプランを策定し、プランに沿って働きながらスキルを身に着けていきます。求められるスキルが多いため、計画的なスキルの習得と向上が必要です。本項では、スキル習得に向けて意識しておきたい視点を紹介します。

業界全体を俯瞰してみる

フルスタックエンジニアは需要の高いスキルを身につけていることが重要です。たとえ複数のスキルを身につけたとしても、需要が低いスキルばかりでは、案件の獲得も難しいでしょう。


そのため、業界全体を俯瞰して見て、何が必要とされているのか見抜ける目を鍛えておきます。現在は需要が高くても短期間のトレンドで終わる技術もあるため、将来性のあるスキルを見通しておくことも重要です。

幅広い分野の専門性を高める

フルスタックエンジニアは複数の分野のスキルを持ったマルチなエンジニアです。したがって、幅広い分野での専門性を高める必要があります。


初めからすべての領域をカバーすることはできないため、仕事を通じて徐々に複数の分野の技術を習得していくと良いでしょう。

常に最新情報を仕入れる意識を持つ

フルスタックエンジニアとして案件を獲得していくためには、よく求められる技術を知っておく必要があります。常に業界の技術トレンドに注目しておき、最新情報をキャッチアップすることが大切です。


現時点で必要とされているスキルや業界の動きに敏感になっておくことで、フルスタックエンジニアとして生き残るために有効なスキルを見分けることができます。

資格の取得で体系的に知識を得る

フルスタックエンジニアに必要な知識やスキルを身につけるために、資格取得を目指すのも良いでしょう。資格勉強を通して体系的に知識を習得することができます。


たとえばIPAの運営する国家資格「ITストラテジスト試験」に合格すれば、システム開発の上流工程である経営戦略にもとづいたIT戦略の立案も行えるスキルを身につけ、証明することができます。


出典:ITストラテジスト試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

参照:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html

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フルスタックエンジニアについてのよくある質問

フルスタックエンジニアについて、よくある質問と回答をまとめました。


フルスタックエンジニアを目指す方は、本記事の内容とともにスキルアップにお役立てください。

フルスタックエンジニアの主な仕事内容は?

フルスタックエンジニアは主にWebシステムやサービスのプロジェクトにおいて、ITに関する幅広い領域を業務範囲とするエンジニアです。インフラやミドルウェアの構築や運用、サーバーサイド、フロントエンド、スマホアプリなどの開発が主な仕事内容となります。

フルスタックエンジニアの市場価値は高い?

開発の現場で幅広く活躍することができるフルスタックなエンジニアには潜在的に強い需要が存在しています。フルスタックエンジニアが活躍して開発効率が高まれば、人件費などのコスト削減にもつながり、大きなメリットとなるためです。したがって、市場価値は高いといえます。


ただし、「フル」スタックエンジニアといった場合には、ハードルの高い表現のため以前よりフルスタックエンジニアを募集する求人は減少傾向にあります。

フルスタックエンジニアに求められるスキルは?

フルスタックエンジニアには、IT開発において利用するあらゆる技術に関する知識やスキルが求められます。Python、PHP、Rubyなどのサーバーサイド言語、JavaScript、TypeScriptなどのフロントエンド言語を用いたコーディングスキルから、クラウドも含めたインフラやミドルウェア、スマホアプリ開発まで非常に幅広いです。

フルスタックエンジニアを目指そう

フルスタックエンジニアとは、システム開発における複数の技術領域に精通しているエンジニアです。Web開発をはじめ様々な現場での活躍が期待されており、複数のスキルを持つことで将来的にも安定して働き続けられると想定できます。


ぜひ、企業がフルスタックエンジニアを必要としている理由やフルスタックエンジニアが行う仕事内容などを知り、幅広いスキルを身につけてフリーランスのフルスタックエンジニアを目指してみてください。

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この記事の監修

miraie miraie

株式会社Miraie

2007年設立のシステム開発会社。首都圏を中心にWeb・IT関連事業、コンサルティングサービス、人材派遣サービスなどを展開。 SES事業や受託開発などを中心にノウハウを蓄積しながら、関連事業へとビジネスの裾野を広げています。

監修者インフォメーション

所在地
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-12-2 クロスオフィス渋谷6階(本社)
設立
2007年7月(3月決算)
従業員数
55名(正社員)
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